◆「政府の借金をさらに増やすのか」(1月22日、麻生太郎財務相)――記者会見で。一律10万円の定額給付金について、再支給の可能性を否定した。発言の背景には、昨年4月の定額給付金支給のため2020年度第1次補正予算に計上した約12.8兆円が新規国債発行によって賄われたことがある。野党から再支給を求める意見が出ていることに対し、麻生氏は「(再度の新規国債発行により)子孫に借金を残していくということでしょうか」「(新規国債発行が難しければ)税金でやるという発想自体が間違い」と反発した。麻生氏は19日の会見で、新型コロナ対策としては飲食店向けの時短営業協力金の給付などを通じて個別に対応しているとの見解を示していた。
◆「案里議員は辞職致し方なし」(1月22日、世耕弘成参院幹事長)――記者会見で。21日に東京地裁から公職選挙法違反による有罪判決を受けた参院議員の河井案里被告(自民党を離党)について、「保釈もされて登院可能な状況にもかかわらず全く登院していない。辞職しても仕方がないのでは」と自民党幹部としてはじめて公式に批判した。案里被告は2019年7月の参院選広島選挙区を巡って広島県議4人に計160万円の現金を配る買収行為を行った。控訴せずに判決が確定、もしくは運動員買収で有罪となっている秘書の行政訴訟で連座制の適用が認められれば失職となる。なお、案里被告には現在に至るまで、国から給与に当たる歳費など200万円超が毎月支給されているほか、6月と12月にはそれぞれ300万円を超えるボーナスが支払われている。
◆「コロナ収束後に向けGoTo予算は必要だ」(1月24日、柴山昌彦自民党幹事長代理)――出演したテレビ番組で。2020年度第3次補正予算案や新型コロナウイルス特別措置法の改正案をめぐる討論のなかで、与党側が観光支援策「GoToキャンペーン」に1兆円超の予算を計上する計画を主張した。その主張に対し、立憲民主党の福山哲郎幹事長は「(新型コロナ対策として)いま足元で必要なことにお金を投じるべき」と見直しを求めた。柴山氏は、収束後の社会経済活動を迅速に進めるために「GoTo予算は計上が必要だ」と主張し、与党が観光支援策に1兆円超の予算配分することを譲らない姿勢を明確にした。
~この記事は 「税理士新聞」から許可を頂いて転載しています~
第1690号(2月5日号)