冨岡会計ブログ(セミナー情報・メディア掲載・税務コラム)

最近の「税」に関するコトバ集

 

◆「会長が厚生年金未加入のままでいいのか、対応を検討する」(8月11日、日本弁護士連合会)――産経新聞の取材に対して。日弁連の会長らが、同会から報酬を得ながら厚生年金に入っていなかったことについて、「これまでの対応を検討、整理することが必要」とコメントした。法人から労働の対価として報酬を得ていれば厚生年金に加入する必要があるが、会長らは自身の事務所の経営者として国民年金基金に再加入していて、役員の任期中だけ厚生年金に切り替える対応はとっていなかったという。神奈川県弁護士会では年金の切り替えによって年金の予定利率が下がるなどの不利益を避けるため、報酬を返上させた上で顧問料として同額を支払う対応をとった結果、「脱法的な手続き」として同会所属の弁護士らから提訴されている。

◆「少子化対策の財源を相続税増税で賄うべき」(8月21日、衛藤晟一少子化相)――日本記者クラブでの会見で。新型コロナウイルスの流行によって今後少子化がさらに進むという認識を示した上で、月1.5万円となっている児童手当を「第2子は3万円、第3子以降は6万円給付するくらいの大胆な経済支援策があってもいい」と提案した。「私がやりたいことには3.5兆円ほどかかる」として、「相続についてもっと社会全体として受け取っていい」と述べ、財源を相続税の増税によって賄うべきとの持論を展開した。その他、固定資産税の増税や企業の内部留保への課税も財源案として挙げた。衛藤氏は「出生数は前年比マイナス2.4%、婚姻数はマイナス17.1%と深刻な状況だ」と少子化傾向への懸念をあらわにした。

◆「消費減税はかなりの事務的コストを社会に与える」(8月24日、岸田文雄自民党政調会長)――出演したテレビ番組で。新型コロナウイルスに対する経済対策として消費減税が議論されていることに対して、「消費税は社会保障の財源となる基幹税。慎重でなければならない」と否定的な見解を示した。さらに消費減税を行うと、「買い控えが生じるだけでなく、税率を変えるだけでもかなりの事務的コストを社会に与えることになる」と指摘した。現行の複数税率による経理事務の煩雑化やインボイス導入にかかるコストには言及しなかった。

 

~この記事は 「税理士新聞」から許可を頂いて転載しています~

第1674号(8月25日号)

 

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