冨岡会計ブログ(セミナー情報・メディア掲載・税務コラム)

親の土地をタダで使用 税金は?

親の土地をタダで使用 税金は?

土地を借りれば地主に地代を払うのが当たり前。
地域によっては、高額な権利金も発生したり。

一方で親の土地に家を建てた場合には、親に地代など払わない場合が多いでしょう。
このような場合に贈与税が掛からないかと気になるところです。
親に対して地代や権利金を支払わずに土地を借りるときは、親から借地権相当額の贈与を受けたことにはならない。
使用貸借で土地を使用する権利の価額はゼロであるためです。

但し、使用貸借している土地は将来の親の死亡時には相続税の対象になるので注意が必要です。
この際にはこの土地の評価額は他人に賃貸している土地(貸宅地)ではなく、自分が使っている土地(自用地)としての評価になります。

追加して、
地主に権利金を支払う慣行がありますが、日本独特の制度である借地借家法の運用から発生しました。
旧借地借家法はそもそも戦時中に、借家に暮らしながら銃後を守る家族について、大家さんの立ち退き要求から保護する趣旨で作られたものです。

借地借家法は強力で、一度借地を認めると立退かせることが困難になり、地主さん側にはその対抗で権利金の授受という慣行が生まれました。

「いちど土地を使わせたら、二度と帰ってこないも同然、なら高い権利金を貰わにゃソンだ」

地主に払う権利金の相場は更地価格の6~7割と言われています。

 

この制度の見直しがされた経緯もありますが、政治的にうまく行かず。
現在は、定期借地、定期借家という新しい制度が普及しつつあります。

個人的見解としては、昭和と違って土地の所有にこだわらない現代です。
定期借地を活用して土地の購入代金を浮かせた分、広い面積を50年とか借りて、立派な邸宅を建てる。
そんな街づくりが見てみたいと願っています。

関連記事