◆「税金をいくら納めても称賛されることがない」(2月13日、三崎優太容疑者)―過去の取材に対して。健康食品販売を営み、「青汁王子」として各種メディアにも出演していたが、法人税法違反などの疑いで逮捕された。過去に受けたインタビュー取材では、「税金を納めても称賛されることがない。富裕層が海外に逃げるのは合理的な選択だ」と発言し、自身も居住地をマルタへ移していた。発言を紹介したテレビ番組では、「そういう自分が乗っている高級車が安全に走れる道路だって、工事のコストは税金から出ている」「形だけ金持ちになったけど心は金持ちになれなかった」などの感想をコメンテーターが漏らした。
◆「断念して多額のふるさと納税を無駄にしたくない」(2月13日、武久顕也・瀬戸内市長)―記者会見で。同市を中心に栄えた日本刀・備前派の名刀である「太刀・無銘一文字山鳥毛」の購入プロジェクトについて、ふるさと納税だけでは目標額の3分の1程度しか集まらなかったことを受け、約4億円の公費を投入することを決定した。これまで公費を充てないと説明してきたが、「見通しが甘かった」と述べ、「ここで断念して多額の寄付を無駄にするのでなく、購入することで今後のまちづくりに生かしたい。観光面でも大きな効果が期待できる」と語った。
◆「税率がどれだけ高くても逃れられる方法があるので意味がない」(2月17日、ビル・ゲイツ氏)―テレビ番組のインタビューで。米国の財政赤字解消のため、所得税の最高税率を70%まで引き上げる案が浮上していることに対して、「過去に税率が高かった時期でも、納税を先延ばしにできる方法があるため意味がなかった。どれだけ税率が高くても実際の徴税は40%程度だった」と、単純な所得税率の引き上げには意味がないとの考えを示した。現在の米国財政について、「国内総生産の20%しか徴税せずに24%近くを支出している」と問題視し、解決策として「富裕層の上位層から徴収する部分を高める。20%というはるかに低い税率を課されている、金融資産が生むキャピタルゲイン課税を引き上げる必要がある」と提案した。金融課税を他の所得と同じ税率にすれば、税制の複雑さの大部分が取り除かれると付け加えた。
~この記事は 「税理士新聞」から許可を頂いて転載しています~
第1620号 (2月20日号) より