オルタナティブ・ファイナンス
オルタナティブ・ファイナンスとは、インターネット上の基盤を通じて資金提供者・投資家と資金需要者をマッチングさせる金融サービスのことを指す。
「補完金融」とも呼ばれている。
代表例としては、インターネットを通じて出資者を募る「クラウドファンディング」や、金融機関を介さずに貸し手と借り手を直接つなぐ「P2Pレンディング」、投資家と企業をマッチングする「ソーシャルレンディング」などがある。
銀行融資や債権発行といった従来の金融手段よりも早く借り入れ可能なことなどから、コロナ禍で利用が広がった。
英ケンブリッジ大学の調査によると日本における市場規模は2020年に約1300億円と前年比1.9倍に増加したという。
貸し手にとっては他の金融商品と比較して大きなリターンが見込めるといったメリットがある。
昨年末にはクラウド会計のマネーフォワードと三菱UFJ銀行がオンラインで完結するファクタリングサービスを開始した。
数万円から数億円まで幅広い資金需要に対応し、最短2日程度で現金化できるとして話題となった。
クラウドファンディング大手のCAMPFIREも地方銀行との業務提携による資金援助やPR支援を始めた。
課題としては貸し出す側の与信管理の難しさが挙げられており、昨年5月には金融大手のSBIが多額の焦げ付きなどを理由にソーシャルレンディング事業からの撤退を決めた。
この記事は「税理士新聞」から許可を頂いて転載しています
税理士 冨岡弘文