◆「米国企業に課税するのは米国以外にない」(12月3日、トランプ米大統領)――マクロン仏大統領との会談で。仏が独自に導入したデジタルサービス税について、「米仏相互に有益な税にすることが重要だ」と語り、見直しを求めた。グーグルやアマゾンといった国境を超えて活動する巨大企業が米国内の本社を置いていることを念頭に、「われわれも米国企業に課税したい。彼らに課税するのは米国以外の国ではない」とけん制した。仏のデジタルサービス税が是正されない場合には「(仏製品に対する)追加関税こそが問題を解決するやり方だ」とも述べ、報復を匂わせた。対するマクロン大統領は「トランプ氏と問題を解決できると思う」としながらも、「仏や欧州の利益を守る意思は固い」と強調し、両者の溝の深さをうかがわせた。
◆「消費税を10年上げないなら社会保障を削らないと」(12月6日、宮沢洋一・自民党税制調査会小委員長)――出演したテレビ番組で。10月に10%に引き上げたばかりの消費税について、「社会保障制度の議論のなかで財源問題は避けて通れないし、そのなかに消費税というものが入ってくるのは確か」と述べ、さらなる増税が必要との考えを示した。安倍首相が今後10年は再増税の必要がないと発言したことに対しては、「10年上げなかったら社会保障費を削らない限り相当大変なことになる。社会保障の水準を今よりかなり落とすということは国民が受け入れるかどうか」と、消費増税と社会保障制度の維持は二者択一だとの持論を展開した。
◆「桜を見る会についての説明責任は果たしている」(12月6日、菅義偉官房長官)――定例会見で。政府主催の『桜を見る会』に安倍首相が地元の後援会の人間を多数招待していた問題について、「(説明責任は)果たしていると思っている」と述べ、対応に問題はないとの認識を示した。廃棄したと説明した招待者名簿のバックアップデータについては、5月9日に資料請求された際には「行政文書には該当しない」として開示には応じず、その後バックアップデータも廃棄したと説明した。バックアップを取る理由を問われると、「ハードディスクの故障やハッキング、自然災害などに対して業務継続性を担保する目的で行われている」と答えた。
~この記事は 「税理士新聞」から許可を頂いて転載しています~
第1650号(12月25日号)