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“解説” 国の基金 「有害生物漁業被害防止総合対策基金」

大型クラゲによる漁具の破損や作業の遅延、漁獲物の品質低下などを防止し、漁業経営の安定化を図ることを目的として2008年に設立された。
05年~06年に大型クラゲが大量出現した背景がある。
所管は農林水産省、基金を保有する設置法人は特定非営利活動法人水産業・漁村活性化推進機構。
初年度には8億9000万円の交付を受けた。
これまでの交付総額は約44億1600万円で、過去最大執行額は09年の5億9400万円。
23年度末の基金残高は5億8800万円で支出先はゼロ。
19年度を除く15年度~22年度の計7年間で基金発動はないが、国庫返納は一度もされていない。

農林水産省は「大型定置網に500個体以上入網等」の基準に達した場合には速やかに対策を講じられる体制を維持しているという。
だが、外部有識者の点検で使用見込みの低い基金とされ、非常に大きな目標値設定が疑問だと指摘されている。
運営側は「毎年初夏までは大量発生が予測できないこと、単年度予算措置ではなく、基金事業により引き続き機動的に対応していく必要がある」として疑問視された目標数値を修正しなかった。

なお、基金事業の終了予定時期は24年3月となっていたが、5月現在で終了は公表されていない。
同推進機構では現在、農水省が所管する基金を他に4つ運営している。

 

この記事は「税理士新聞」の許可を頂き転載しています。

相模原市の税理士 冨岡弘文税理士事務所

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