再生可能エネルギーを活用して地域の農林漁業を発展させるとして、2012年に設立された。
所管は農林水産省、基金を保有する設置法人は公益財団法人食品等流通合理化促進機構で、初年度に10億円の交付を受けた。
14年度の補助事業残額と事業収益の納付額として2億7000万円、15年度は3500万円、16年度から23年度までは毎年4100万円が国庫に返納された。
22年度末の基金残高は1700万円。
開始当初の政策目標には「5年後に全国100地域実現」とあるが公募は1度しか行われず、採択されたのはわずか3地区だった。
助成した事業者から売電収入の一部を32年まで回収する予定。
ただし、約10年間で回収した金額は3億6300万円にとどまる。
管理費として18年度は1800万円、22年度には1900万円を支出。
例年の回収益4100万円に対して半分程度の管理費がかかっている。
政府は、事業が事実上終了していて管理費や事務費だけがかかる無駄な休眠基金を廃止していく方針。
「地域還元型再生可能エネルギーモデル早期確立基金」も候補に挙がっており、予定より早期の廃止が検討されているという。
この記事は「税理士新聞」の許可を頂き転載しています。