私が相続案件で係わるときには、子供たちの共有名義で土地を相続させるのは止めた方がいいとアドバイスします。
実際には共有状態を解消したいという相談は多いです。
相続などをきっかけに共有状態になった土地を後から「やはりそれぞれ自分単独の所有にしたい」と考えて分割したとします。
その時、分割後の土地の価額の比率が、もともと共有状態だった時の両社の持ち分の差におおむね等しければ、どちらにも譲渡所得税が課されることはありません。
例えば持ち分が1:1で共有している土地を、そのまま半分に分けたケースなどがこれに当たります。
この場合、両者の持ち分が対等である必要はなく、もともとの持ち分が5:1であったなら、分割後のそれぞれの土地の価額も5:1であれば課税関係は生じないということです。
価額についても厳密に持ち分通りである必要はなく、「おおむね等しい」と言える割合であればOK。
要件となっているのはあくまでも「価額」です。
「面積」に差があっても問題はありません。
なお、分割の際に測量が必要になるかと思います。この場合測量費用などは原則として取得費に加算することとなります。