アパートの入居者の一人が、ずっと家賃を滞納。
催促しても回収できないでいたら、ついに夜逃げをされちまった~
なんて悲劇もあるのでしょう(T_T)
回収できない家賃は、今年の経費(貸倒損失)となるのでしょうか?
回収不能となった未収賃料を貸倒損失として計上できるかどうかは、アパート経営(不動産所得)が事業的規模で行われているかどうかで異なります。
ここで事情的規模かどうかの判定がポイントですが、まずは社会通念上「事業」と言える程度の規模なのかという実質的な判断をします。
形式的には、建物の貸し付けについては、アパートやマンションであれば10室以上。一軒家や倉庫であれば5棟以上という基準があります。
損失の取り扱いについて、事業的規模であればその損失が発生した年の必要経費に算入できます。
結果として赤字(損失申告)もあり得ます。
一方で、事業的規模でなかったら、滞納が起きた年から回収不能が確定した年の前年分までの確定申告については、更正の請求をして税額計算のやり直しをして所得税の還付を求めることとなります。
回収不能が確定した年の分については、その年の不動産所得の金額を計算する際に必要経費に算入します。
但し、いずれも回収不能の所得が無かったものとできるのは、不動産所得の黒字の金額が限度です。