「金融緩和」とは、中央銀行(日本では日本銀行)による通貨制度を安定させるための政策のひとつで、市場の通貨量を増やすことで経済の活性化を図ること。
主に、サービスや商品があり余って物価が下がっているデフレーション時や、経済活動が活発でない不景気の時に有効で、方法としては、金利の引き下げや通貨の発行などがある。
金利を下げることで、ローンや借金で資金調達がしやすくなり、起業や投資、消費へとお金が循環する好景気への流れを作ることを狙う。
金融緩和の反対で、インフレーションや好景気の時に有効な政策を金融引き締めという。
現在の日本はバブル崩壊後のデフレーションが長く続き、経済は停滞している。
第二次安倍政権の経済対策である「アベノミクス」では、2%のインフレーションになるまで無制限で大規模な金融緩和に踏み切った。
だが、国債で通貨流通量を増やしマイナス金利導入してもなお、デフレーションは解消されなかった。
そして近年、世界的なコロナウイルス蔓延や戦争により物価高騰に傾いている。
インフレーション傾向で賃金の上昇が追いつかず好景気には至らないものの、いつ日本の金融緩和が解消されるのか世界が注目している。
2023年12月7日、日本銀行の植田和男総裁の金融緩和解消に向けた積極的発言とも取れる発言で、一時円高が更新されたが19日には引き続き金融緩和政策を維持すると発表した。
この記事は「税理士新聞」の許可を頂き転載しています。