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相続税の基礎知識 その3

③相続の効力
どのような割合で相続するかを相続分と言います。
遺言で相続分の定めがない場合には、法定相続分として、次のように相続人の各相続分が定められています。

A.配偶者と子供の場合
配偶者1/2、子供1/2

B.配偶者と直系尊属の場合
配偶者2/3、直系尊属1/3

C.配偶者と兄弟姉妹の場合
配偶者3/4、兄弟姉妹1/4

D.子供、直系尊属、兄弟姉妹が数人いるときには、各自の相続分を等分する

※ 民法が用意する法定相続分は、遺言書が無く、相続人間での話し合いも付かない場合に、裁判所の拠りどころとして用意されているものと考えます。

実際には相続人間で行われた遺産分割協議が整えば、法定相続分は全く出番がありません。
また、故人が遺言を残していたとしても、残った相続人同士の話し合いの結果が優先されます。

あたかも遺産の分け方が法律で決まっているで、これに従わねばならないかのような誤解が散見されます。
民法は法定相続分を、万が一のために控えめに示しているものと心得ます。
故人の想いと家族の未来が「相続」すなわち、「姿を継ぐ」の本意でしょう。

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