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立退料を貰ったら、税金は?

大家さんの都合で引っ越すことに。
立退料を受け取った場合の税金は?

「引っ越しの春」シリーズ
大家さんの都合で、長年住んでいた借家を明け渡すことになり、立退料として100万円を受け取った。この立退料は税務上はどう申告したらよいのか?
そもそも、借家権って全国共通のものでは無いようですが・・・

借家権については、借家権の取引慣行のある地域においてはその立退料のうち借家権の消滅の対価に該当する金額は譲渡所得に該当しますが、その取引慣行がない地域においては、その金額は一時所得に該当することになります。
なお、借家権の対価に係る譲渡所得は、土地建物の譲渡に該当せず、総合課税の譲渡所得として計算することになります。

借主の中には、事務所など事業に使う場合もあるので、所得計算においては、その実質により立退料の金額を区分しなければならない場合があるでしょう。
整理すると、立退料はその中身から次の正確に区分され、それぞれの所得区分はつぎのとおりとなります。

①立退きの為の費用の弁償・・・一時所得
②借家権の消滅の対価・・・譲渡所得
③事業者の場合の営業補償・・・事業所得

この区分方法に関連して税務では、立退料の金額から②に相当する金額及び③に該当する金額を控除した残額をもって①に相当する金額とし、一時所得の課税対象とする考え方が案内されています。

立退料も事業用の店舗などでは、高額となるケースもあり、注意が必要ですね。

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