冨岡会計ブログ(セミナー情報・メディア掲載・税務コラム)

最近の「税」に関するコトバ集

◆「消費減税も選択肢として前向きに議論していく」(8月31日、立憲民主党の枝野幸男代表)――定例会見で。消費税率の引き下げを「選択肢としてきちっとした前向きの議論をしていく」と述べた。また前日に出演したテレビ番組でも、「税率を下げることや一時的にゼロにすることは一つの考え方だ」と語り、これまで減税を否定していた態度を軟化させた。枝野氏の発言を受け、国民民主党の玉木雄一郎代表は、「非常によいこと。共通政策で衆院選を戦うと心合わせをできればいい」と反応し、日本共産党京都府委員会の渡辺和俊委員長も「枝野代表が消費税減税を表明したことは大事なシグナル」と述べ、野党共闘の発展に向けて歓迎する姿勢を示した。

◆「マイナポイントの申込者数が今後増加するものと期待している」(9月1日、高市早苗総務相)――閣議後の会見で。9月1日にスタートしたマイナポイント事業について、申込者数が8月末までに377万人にとどまったことを受け、「ポイントの付与が開始すれば、今後、申込者数が増加するものと期待している」と述べた。3月末の事業終了までに国は4千万人の利用を見込むが、実現への道のりは遠そうだ。高市氏は「まずポイントの付与が始まっていること、また市町村窓口や郵便局、ショッピングセンターなどで手続きの支援が受けられることなどを具体的にアピールしていきたい」と今後への意気込みを語った。

◆「消費税の果たすべき役割をもう一度検討する」(9月1日、自民党の石破茂元幹事長)――総裁選への出馬を表明する記者会見で。総裁選で問われる政策の一つである消費税について、「単に下げればいいと申し上げるわけではない」と前置きした上で、「果たすべき役割をもう一度検証する」と述べ、減税の可能性を否定しなかった。対立候補である菅義偉官房長官は「社会保障のために必要。継続性や持続性を考えたら今のままで」、また岸田文雄政調会長は「社会保障の財源となる基幹税だ。減税は慎重でなければならない」とそろって消極的な考えを示していて、両者と差別化を図ったかたちだ。石破氏は政策に税負担の軽減を掲げるが、その手立ては消費税に限定せず、「納税猶予や減免、現金給付などもある」と語っている。

 

~この記事は 「税理士新聞」から許可を頂いて転載しています~

第1675号(9月5日号)

 

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