◆「医療従事者への慰労金を期間延長すべき」(8月8日、塩田康一鹿児島県知事)―全国知事会のテレビ会議で。新型コロナウイルスに対応する医療従事者らへの慰労金について、支給対象期間の延長を求めた。同慰労金は今年1月から6月30日までのあいだに一定日数以上勤務していることを対象としているが、新型コロナの感染者数は7月に入ってから全国で再び増加傾向に転じている。塩田知事は「鹿児島県でも7月以降にクラスターが発生するなど感染が拡大していて、今も医療従事者が最前線で活動している」と訴え、全国知事会がまとめる国への緊急提言に盛り込むよう求めた。
◆「消費減税など軸となる基本政策で一致点を得られなかった」(8月11日、国民民主党の玉木雄一郎代表)―記者会見で。検討していた立憲民主党への合流について合意を得られず、また国民民主党のなかでも意見が割れたため「分党する」と表明した。玉木氏は消費税率5%への引き下げを立民が受け入れなかったことに対して、「結党以来、政策提案を命としてきた。軸となる基本政策の一致は譲れない」と表情を固くし、また「党内でも合流すべきという人とすべきでないという人がいて、分党するしかないという結論に至った」と語った。自身は合流に参加しないという。一方で泉健太政調会長は、合流後の新党の綱領に消費税減税などの個別の政策は盛り込まれないとして、「大同団結は可能」として玉木氏に翻意を促す考えを示した。
◆「法人税下げ合戦は誰も幸せにならない」(8月14日、甘利明自民党税制調査会長)―日本経済新聞のインタビューで。2021年度税制改正の方向性について、法人税はこれ以上下げないという方針を明らかにした。「日本は法人実効税率をかなりのスピードで下げてきて、今は国際水準に近い税率だ」と振り返りつつ、「(企業を誘致するためだけの)法人税下げ合戦は誰も幸せにならないと分かった」と指摘し、「これ以上は下げないというボトムラインを各国がルール化すべきだ」との考えを示した。また消費税については「政策ツールに使うべきでない」とも述べ、減税に消極的な姿勢を見せ、「消費喚起は給付の方が始めやすく、やめやすい」と持論を語った。
~この記事は 「税理士新聞」から許可を頂いて転載しています~
第1673号(8月15日号)