◆「(増税対策のポイント還元は)むちゃくちゃで暴力と同じだ」(10月9日、岡田元也・イオン社長)――決算会見で。消費増税と同時に経済対策としてスタートしたキャッシュレス決済のポイント還元事業に対して、ポイント還元によって政府主導の価格引き下げ競争が起きているとして、「むちゃくちゃなことが行われた。暴力と同じだ」と不満をあらわにした。また「コンビニの加盟店は大手チェーンの傘下で、しかも得た利益の一部はチェーンの本部に流れる」とも述べ、大手コンビニチェーンの店舗がポイント還元の対象になるのは不公平だと指摘し、「強引な手段を受け入れてはならない。二度とあってはならない」と怒りをにじませた。
◆「マラソン競技の開催地移転にかかる経費は東京都と運営委が負担すべき」(10月15日、菅義偉官房長官)――定例会見で。東京五輪のマラソン競技の開催地が札幌に変更されることを踏まえ、東京都が経費負担を国に求めていることに対して、否定的な考えを示した。開催地の変更を巡っては、小池百合子都知事が「開催都市と協議もなく、突如提案されたことに疑問を感じざるを得ない」と不満を示しつつも、「もし札幌で行う場合の経費をどうするのかと聞いたら、組織委員会の武藤敏郎事務総長から『国が持つ』とおっしゃった」と発言していた。しかしその後、武藤氏は「小池氏から都は費用負担できないと言われたから、国に頼んでみましょうかと答えただけ」と言葉を濁し、菅官房長官も「大会の準備、運営は都と大会運営委が責任を持ってするもの」と突き放した。
◆「税金をたくさん払ってる人が優遇されるのか」(10月16日、落語家の立川志らくさん)――出演したテレビ番組で。台風19号接近で避難所にやってきた路上生活者を台東区が受け入れ拒否した問題に対して、「税金を払ってないなら避難所を使っちゃいけないというなら、その考え方はものすごくおっかない」と批判した。「道を歩く時、税金をたくさん払ってる人が真ん中を歩いて、少ない人は隅っこを歩けって、そういう話じゃないでしょ」とたとえ、「少ししか納めていない、あるいは払っていない人でも、たくさん払っている人と混ぜ合わせて幸せに暮らしましょうというのが人権」と訴えた。
~この記事は 「税理士新聞」から許可を頂いて転載しています~
第1644号(10月25日号)