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免税店で免除されているのは何税?

免税店と聞いて思い浮かぶのは、@空港内の免税店、と、A外国人観光客でにぎわう繁華街の免税店、でしょうか。
もう10年以上前のことですが、大阪日本橋の電気街をうろうろしていると「免税店」の看板があちこちにあったのを思い出します。
これはAですね。

免税店といっても、@とAでは、ちょっとしくみが違うんです。

まずは、@の空港内の免税店について。
この免税店は、日本の空港では出国手続後の出発エリアにあるようです。
「この線より中に入ってきたら日本の税金をかけますよ」という線のギリギリ外にあるお店、といった感じでしょうか。
消費税、酒税、たばこ税などは、日本で消費されることを前提に課税される税金です。これから海外に行く人が海外へ持ち出す物ということで、日本のこれらの税金は免除されています。
また、海外からやって来た物については、まだ日本の関税がかかっていない状態の物を買うことができます。

次に、Aの繁華街で見かける免税店について。
こちらのお店では消費税が免除されます。
海外から旅行に来た人などが海外へ持ち出すために買った物のうち、生活に使う物に限定されています。
また、購入額が合計1万円超でないと免税の対象になりませんし、食品、たばこ、化粧品、電池などの消耗品は、日本で使ってしまう可能性があるので、対象になりません。

このように、同じように「免税店」と呼ばれていても、免除される税金の種類や対象となる物が違うんですね。

ちなみに、海外旅行先の免税店で、その国の税金が免除された物を買ってきた場合には、数量や金額が一定範囲を超えると、日本へ持ち込むときに、日本の消費税、酒税、たばこ税、関税などがかかってしまいます。
最後の最後で、買い物が予算オーバーになってしまうかもしれませんので、ご注意を。

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