ブロックチェーンとは、金融取引などの内容や履歴データを正しく保管する技術。
仮想通貨の誕生とともに発展した新しい技術で、従来のようにデータを専用サーバーに保管するのではなく、インターネットにつながる複数のパソコンに分散させて保存し、それら(ブロック)を鎖(チェーン)のようにつなげることが特徴となっている。
ブロックチェーンを構成するそれぞれのデータは暗号化された上で、直前のデータの内容を表す「ハッシュ値」と呼ばれるデータが書き込まれる。
過去のある時点でのデータを改ざんしようとしても、変更後のハッシュ値は以前と異なることから、それ以降のハッシュ値と整合せず、不正なデータとして弾かれてしまう。
このようにブロックチェーンで管理されるデータは改ざんや破壊が難しく、またデータを分散保存するためサーバーのダウンなども起こりにくいメリットがある。
概念としては1991年には存在していたが「ビットコイン」の登場で一躍脚光を浴びた。
現在では銀行などの金融システムや食品の流通システムへ応用する取り組みが進む。
ただブロックチェーン特有のセキュリティー上のリスクも存在し、過去には約580億円分の仮想通貨が流出した「コインチェック事件」が起きるなど、普及に向けては検討すべき点も多い。
この記事は「税理士新聞」の許可を頂き転載しています。