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パブリックコメント

パブリックコメントとは、行政機関の命令制定にあたりあらかじめ国民に意見を求めるよう定めた行政手続法上の制度のこと。
対象となる命令には、内閣の「政令」や各府省大臣の「省令」、行政庁内部の「通達」などがある。
命令案が固まるとデジタル庁運営のウェブ行政サービス「e-Gov」で関連資料の公示や意見の募集が行われ、意見の検討結果は命令制定と同時期に公表となる。
副業の所得区分を巡り国税庁が当初案として示していた「300万円基準」を巡っては、通常の70倍に上る7千件超の意見が寄せられて話題となった。

だが、すべての命令でパブコメが実施されているわけではない。
行政手続法は、
①公益のため緊急に命令を定めなければならない、
②ほかの行政機関がすでにパブコメを実施したものと同一内容の命令となる、
③納付すべき金銭に関する法律の制定や改正に付随している
――といった一定の条件を満たす命令についてはパブコメを省略可能としているためだ。
例えば国税庁の通達は、③の「納付すべき金銭に関する法律の制定や改正」に該当しているため、必要に応じてパブコメを実施せずに制定することができる。

税務関係の命令をパブコメから除外可能とする理由について財務省は、「税はほとんど全ての国民が利害関係者であり(中略)パブコメを行うと収集がつかなくなるため」と説明している。

 

この記事は「税理士新聞」から許可を頂き転載しています。

 

相模原市の税理士 冨岡弘文税理士事務所

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