ターゲティング広告
ターゲティング広告とは、スマートフォンやタブレット、パソコンなどのデジタル製品利用者の検索履歴や位置情報、行動履歴などを分析し、興味関心の高いものを表示する広告手法のこと。
例えば、普段からインターネットを活用して税務・会計について調べている人には会計ソフトの広告が、スポーツについて検索している人には健康食品の広告などがウェブサイト上に表示されやすくなる。
ターゲティング広告のメリットとして、利用者にとっては興味の薄い広告を目にしなくて済むようになり、関心ある広告に接する機会が増えることなどが挙げられる。
また広告主にとっては、自社製品に関心の高い層にアプローチできるため、広告効果の向上を狙える。
利用者と広告主にメリットがある一方、現状は利用者の同意がないまま閲覧履歴が広告会社に送信されており、プライバシーの侵害に繋がる恐れが指摘されている。
すでに欧米では規制が進む。
日本でも6月にターゲティング広告を規制する「改正電気通信事業法」が成立し、外部に情報提供する場合にあらかじめ利用者に通知する、もしくはサイトやアプリ内で公表するよう義務付けることとなった。通知や公表の具体的な方法は今後決定する。
なお、規制が進む欧米諸国では利用者の同意を義務付けている。
※この記事は「税理士新聞」の許可を頂き転載しています。
税理士 冨岡弘文