デフォルト
デフォルトとは一般的に契約上の義務を果たさないことを言うが、特に金融用語としては、国債や社債を通じて資金調達した政府や企業の資金繰りが苦しくなり、利息や元本を期日までに支払えなくなることを指す。
債務不履行とも呼ばれる。
政府がデフォルトに陥った例としては、巨額の財政赤字で2015年に債務が支払えなくなったギリシャや、9度の債務不履行を起こしたアルゼンチンなどの例がある。
デフォルトに陥るリスクの大きさは、発行体の財務状況や経済・金融環境をもとに格付け会社が分析した「信用格付け」で示される。
評価は一般的に信用力が最も高い「AAA(トリプルエー)」から最も低い「C」まで9段階に分かれ、「BBB(トリプルビー)」以上が投資適格、「BB(ダブルビー)」以下は投機的とされる。
政府や企業は、格付けが低ければ低いほどデフォルトに陥るリスクが懸念されて投資家からお金を集めにくくなる。
一方、投資家にとって格付けが低い債券はデフォルトのリスクがあるものの、価格が低く利回りが高くなるため、投機の対象とみなされることがある。
格付け会社のS&Pグローバルは2月25日、ロシアの長期債務格付け(外貨建て)を「BBB-」から「BB+」に引き下げた。
ウクライナ侵攻による欧米諸国の経済制裁がロシア経済に重大な影響をもたらすと見ている。
この記事は「税理士新聞」より許可を頂いて転載しています
税理士 冨岡弘文