激甚(げきじん)災害とは、国民経済に著しい影響を与え被災地域や被災者への財政援助が特に必要な大災害のこと。
激甚災害には2種類あり、通称「本激」は、災害そのものを指定し全国の復旧事業へ対して通常災害時の規定よりも上乗せされた補助などの支援を国が行うものだ。
正式名称は「激甚災害指定基準による指定」という。
一方、本激に対して通称「局激」は全国には被害が及んでいないものの、局所的に大被害を受けた市町村が指定される。正式名称は「局激激甚災害指定基準による指定」という。
能登半島地震の発生から政府や地方自治体が被害額の算定を進めていたが、全国単位の被害額等が本激に該当したため、1月11日に「激甚災害(本激)」として公布・施行した。
これにより、公共土木施設、農地、社会教育施設、私立学校などの復旧費用への上乗せ補助のほか、中小企業信用保険の保証限度額や保険料率の優遇、感染症予防事業の国費負担、被災者に対する雇用保険の特別適用などの措置が講じられることとなる。
近年で「激甚災害(本激)」に指定された地震は、1995年の阪神淡路大震災、2004年の新潟県中越地震、11年の東日本大震災、16年の熊本地震がある。
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