冨岡会計ブログ(セミナー情報・メディア掲載・税務コラム)

会社からの弔慰金って所得になるの?

会社からの弔慰金って所得になるの?

税理士として、様々な立場の方が亡くなった場合の相談を受けます。
現役で会社にお勤めの方が亡くなった場合には、会社が社員の遺族に対して弔慰金を支払うことがあります。

この弔慰金が税務上どう取り扱われるのか。
ご遺族はもちろん、支払う会社の側からも気になるところとです。

結論から言うと「社会通念上相当」と認められる範囲の金額であれば、所得税も贈与税も課税されません。

では、「社会通念上相当」の範囲は幾ら?という事ですが、これについては、相続税基本通達で具体的に示されています

①先ず、被相続人の死亡が業務上の死亡であるときは、その雇用主等から受ける弔慰金(花輪代、葬祭料等を含む)のうち、死亡当時における賞与以外の普通給与の3年分に相当する金額

②また、業務上の死亡でないときは、死亡当時における賞与以外の普通給与の半年分に相当する金額

とされています。
これを超えた金額については退職金として取り扱われるという事です。
尤も、退職金は個人の所得の種類としては最も税負担が小さくなる設計がされています。

中小企業などで、業務中の社員の死亡事故などがあったなら一大事です。
死亡に至らなくても、見舞金などの誠意を持った対応を時機を失することなく行う事が肝要と思います。

 

税理士 冨岡弘文

関連記事