顧問先向けの「お知らせ」冒頭の税理士所感部分を掲載します。
お知らせNO.122 令和3年4月7日
税理士 冨岡弘文
昨年末の「お知らせNO.118」で、私が一年を振り返って最も印象に残った出来事として、競泳の池江璃花子さんが白血病を乗り越え復活したことを書きました。
しかし、まさかあれから数カ月で、オリンピックの選考会で優勝し、代表の座を掴もうとは夢にも思いませんでした。
「ただいま」とプールの入り口でつぶやく姿。レース後半からトップに出て、優勝と分かった時の感激の涙に、思わず熱いものがこみ上げました。
私が小学6年生の頃だったか、仲の良かった友達のお母さまが白血病となり、あっという間に亡くなりました。
私自身も大きなショックを受けたことを覚えています。「白血病は不治の病」自分の母親が心配になったものでした。
しかし、ガンも、現代では治る病気と言われます。
然しながら、2年半前に、東京での金メダルを期待されていた選手にとって「なぜ、いま、自分が?」と思わずには居られなかったはず。日本中が理不尽を恨みました。
「つらくても、しんどくても、努力は必ず報われるんだな、と思った。今はすごく幸せ」。
かみしめるように語る姿は、コロナ禍で、理不尽なつらい思いの只中にある世界へのエールだと思います。
多少筋肉が戻ったものの万全とは思えない姿で語る会見の姿、退院しプールに戻った直後のやせ細った姿がテレビに映し出されていました。
きっとこの二十歳になったばかりの女性は、自分が白血病と分かった時から、たった今終わったばかりのレースのゴールの瞬間まで、「今、自分がやれること、やるべきことは何なのか」を真剣に考え続けたに違いないと確信しました。
そして、この後もそれを続けていくのでしょう。
スポーツでは故障や挫折を乗り越えた選手は、以前よりも強くなると言われます。我々も日々の努力で、辛い時期を「過去の経験」に替えていきたいものと思います。