待望の赤ちゃん誕生!
親としては、この子のために出来ることは何でもしてあげたいという気分です。
「こどものために」という親心で生命保険に加入する気持ちは分かります。
じっさいに出産をきっかけに加入するケースは増えているとか。
しかし、税務では契約者や保険料負担者の設定は重要です。
保険料の支払い方法で「こんな筈では」と後悔することにもなりかねません。
例えば、子どもを被保険者および満期保険金受取人、親を契約者び死亡保険金受取人とした生命保険に加入するケース。
この場合、満期が来て子どもが保険金を保険金を受け取るときには、保険金相当額が親から子供への贈与となり、贈与税が発生してしまいます。
こうした事態を避けるには、契約者を子供にすればよい。
もちろん子供には稼ぎは無いのだが、親からの贈与でこれを賄う訳です。
一方、生前贈与で相続税対策をと考える場合に、問題になりがちな「名義預金」は、親が単独で資金移動をするのみなので起こる事態ですが、保険料という使い道を用意することが一つの解決策と言えるかも。
保険料相当額を親が贈与し、子どもが自分で保険料を支払ったかたちにすれば、子供が将来受け取ることになる満期保険金は「一時所得」扱いになり、課税対象が半分になります。
1年間の支払保険料総額が現在の贈与税基礎控除額である110万円以内なら、実質的に親が負担した保険料相当額に贈与税はかかりませんね。
税理士 冨岡弘文