オレオレ詐欺や預貯金詐欺といった特殊詐欺の2022年度の認知件数は1万7570件で、前年より21.1%増加している。
合計被害額は370億8135万円にも上っているのだ。
この増加の一端を担っているのが闇バイトの存在だ。
闇バイトとは、主にインターネットなどを通じて高額な報酬を提示し、応募してきた者に盗難や強盗、特殊詐欺の実行犯をさせる行為を指す。
近年SNSやインターネット掲示板を通じた闇バイトの募集や応募が格段に手軽になった。
その手軽さが若者に罪の意識というハードルを低くさせている。
22年度に特殊詐欺で摘発された2458人のうち、7割が未成年の受け子であり、報酬を得る前に実行犯の若者たちだけが逮捕されてしまうといった悪質な事件も多い。
22年4月から成年年齢は18歳以上に引き下げられている。
手軽な気持ちで闇バイトに手を出し、いわゆる「捨て駒」として使われた結果、犯行内容によっては10代でも重い実刑を課せられてしまう事になる。
学生が長期休暇に入る夏を前に警察もSNSや動画を活用したPR活動、取り締まりの強化をするとしてはいるが、具体的な解決策はまだないのが現状だ。
この記事は「税理士新聞」の許可を頂き転載しています。