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「ローミング」 押さえておきたいIT用語

ローミング

ローミングとは、携帯電話などの通信事業者が他の事業者から通信網を借りてサービスを提供するしくみのこと。
もともとは提携先事業者の設備を利用することにより自社設備がないエリアでも通信サービスを提供できるようにするものだが、携帯電話が生活に欠かせないインフラになったことを受け、欧州連合(EU)加盟国をはじめ先進諸国では通信障害などの緊急時に通信を確保する手段としても利用されている。
一方、日本国内では緊急時のローミングが普及していない。

7月に発生した通信会社KDDIの大規模通信障害で119番や110番などの緊急通報が長時間できなくなったことを受け、ローミングの制度化を求める声が高まっている。
2011年の東日本大震災後も議論されたが、当時の通信規格の方式が各社で異なっていたことがネックとなり実現されなかった。
現在は音声通話の規格が共通化されているため、当時よりも導入に向けたハードルが低くなっている。
金子恭之総務相は「法令上の問題などを整理する必要があるが、安全網の構築に向けて前向きに検討したい」とし、今秋にも専門家会議を立ち上げる方針だ。

なお、海外滞在中に国内で契約している携帯電話で現地の事業者の通信網に接続し、通話やインターネットを利用できるサービスは「国際ローミング」と呼ばれている。

この記事は「税理士新聞」の許可を頂き転載しています。

税理士 冨岡弘文

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