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国の基金「環境対応車普及促進基金」を解説

環境関連技術分野の国内投資を促進するとして2010年に設立。
所管は経済産業省。
基金設置法人は一般社団法人環境パートナーシップ会議。
11年からは、東日本大震災の影響による産業の空洞化を防ぎ、国内投資の促進と雇用の維持・創出を目的とした設備投資への支援事業を開始した。

初年度に2950億円の交付を受けた。
設備投資への補助率は大企業が3分の1、中小企業が2分の1、グループ化中小企業が3分の2。
補助金額は最大150億円となる。
補助要件として被災地への直接投資または被災地への波及効果が見込まれることが必須だった。
事業は15年度までに終了し、現在は補助事業者から提出される雇用状況報告書の受領と財産処分の対応業務を行っている。

「経営環境をとり巻く状況の変化などにより補助金を辞退した案件、確定検査などにより交付決定額よりも減額できた案件等が発生した」ことを理由に、13年度以降は毎年不用額を国庫に返納。
21年度以降の支出は管理費のみとなっている。
23年の基金残高は2億1900万円。事業終了は28年3月を予定。

同基金を残置する理由について経産省は、補助事業終了後も報告書の受領や財産処分の対応業務を行っているほか、「本事業の効果分析・検証を実施するため、データの収集等を継続して事務局にて実施しており、事業最終年度において実施する効果分析・検証業務及び報告まで、事務局に引き続き担わせることが合理的と考えている」と説明している。

 

この記事は「税理士新聞」の許可を頂き転載しています。

相模原市の税理士 冨岡弘文税理士事務所

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