「顔認証マイナンバーカード」とは、従来のマイナンバーカードの利用時に求められる暗証番号システムを、顔認証システムに切り替えたカードのこと。
通常のマイナンバーカードには、
①署名用電子証明書の暗証番号、
②利用者証明書用電子証明書の暗証番号、
③住民基本台帳用の暗証番号、
④券面事項入力補助用の暗証番号
――の4種類の暗証番号の設定が必要になっている。
複数の暗証番号はセキュリティーの精度を高めるためであるものの、パスワード忘れでロックがかかっていまい、再設定のために窓口に人が殺到するなどの問題があった。
特に認知症の人や高齢者からは「管理が難しい」という声も多く上がっていた。
これにつき暗証番号の管理の負担軽減のため、暗証番号の設定をせずに、本人確認方法を機器による顔認証か目視での顔確認に限定したカードとなる。
ただし印鑑証明と同等の効力があるサービスの一部は「顔認証マイナンバーカード」では除外される見込みだ。
もともと「暗証番号を不要にするカード」については、松本剛明前総務大臣が今年11月からの申請および交付予定を発表した経緯があり、11月10日に鈴木総務大臣は「鋭意準備中」と述べた。
一部では11月末から受付予定との情報もあるが、開始日すら不透明な状態だ。
また、マイナ保険証への一本化となることも含めてマイナンバーカード関連の改正が続いている。
この記事は「税理士新聞」の許可を頂き転載しています。