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会社の粉飾を決算情報から見抜け

会社の粉飾を決算情報から見抜け

長引くコロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻による影響、
会社に大きなダメージが生じ、赤字決算となることも。
この事態に際して、赤字隠し、すなわち「粉飾決算」に走る経営者が現れます。

企業間の取引に当たって、決算書は重要な指標になるので、これが噓の内容であれば信頼関係も何もあったものではない。
互いの信頼関係があってこそのビジネスです。

一方では、決算書が信頼できるかどうか、取引先の情報の信ぴょう性を図れる力は重要です。
自分の会社を守る力と言えましょう。

粉飾の多くが、利益の水増しか、損失隠しで行われている。
ありもしない売掛金をでっち上げることが多い。
架空の売り上げを計上するほか、本来なら次年度の売り上げとなるものを当期に計上することで、利益のかさ上げを図るわけです。

また、一方では、棚卸資産から見えてくるものもある。
棚卸資産の額は、次期の仕入れ額に影響するのだが、棚卸資産の額が不自然に多ければ、利益を増やすために粉飾が行われているのかもしれない。

棚卸資産の中には、すでに製造から長期間が経っていて、当初の金額では処分できないものが含まれているケースもある。
本来ならば評価損を計上すべきところを、恣意的に価値の見直しをしないという手段。

とにかく、非常識な金額であれば「ダウト!」と言いたい。

決算書から企業の正しい姿を見抜きたいと思うのなら、直近3年程度の決算書などを並べてみることは有効かもしれない。
著しい変動があったとしたら、その原因を探ってみること。
社会的な背景、会社独自の出来事などを考察に入れて金額を捕えてみると良いのだろう。

貸借対照表に載っている、前払費用、前払金、立替金、仮払金などの項目は、もしかすると費用や損失を隠すために用いられているのかもしれない。
これらの金額が膨らんでいるようであれば、具体的な内容を確認する必要があるだろう。

ひとたび粉飾決算に手を染めると、そのいんちきを白状しないと、次々と積みかななっていく傾向に向かいがち。
一度のウソが次々とウソを重ねるきっかけとなり、どうにもならなくなる。

しかし、いつかウソは綻びて、破綻に向かうものだろう。

長年の信頼関係は大事にしたいものだが、
自社を守るためには、冷静に観察する目が重要なのだと思います。

相模原市の税理士 冨岡弘文税理士事務所

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