第1702号(2021年6月5号)
◆「(米国は最低税率を)だんだん上げていこうとするだろうけどもね」(5月21日、麻生太郎財務相)――閣議後の会見で。米財務相が20日の経済協力開発機構(OECD)の会合で法人税の国際的な最低税率を15%以上に設定すべきだと提案したことについて「だんだん(税率を)上げていこうとするだろうけどね」と同調した。コロナ禍の財政支出により世界各国が財源不足に陥っているなか、自国にグローバル企業を引き止めることなどを目的として行われてきた国家間の法人税の引き下げ競争が見直され始めている。
◆「(河井夫妻に1.5億円提供した)責任は前総裁にもある」(5月24日、自民党の二階俊博幹事長)――記者会見で。2019年の参院選広島選挙区をめぐる買収事件に関し、「組織上の責任は(安倍晋三)前総裁と私にあった」と述べ、責任を認めた。17日には「関係していない」と関与を否定していたが修正した。河井夫妻による買収の原資となったとされるのが、自民党本部から提供された1.5億円に上る選挙資金だ。そのうち1.2億円は税金である政党交付金とみられている。
◆「資金繰り支援に万全を期す」(5月25日、梶山弘志経産相)――閣議後の会見で。政府系金融機関によるコロナ対応の実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の申請期限を年末まで延長すると発表し、「多くの中小企業に活用されている。資金繰り支援に万全を期す」と述べた。ゼロゼロ融資は、コロナ禍の影響で売上が減少するなど一定の条件を満たした中小企業を対象にしている。信用保証協会の100%保証を受けて3年の間、実質無利子で融資を受けることができる。日本政策金融公庫などの政府系金融機関における受付期限は6月末となっていたが延長された。
~この記事は「税理士新聞」より許可を頂いて転載しています~