事務所の顧問先様へ「お知らせ」を毎月発行しています。
冒頭の私の雑多な所感を引用します
お知らせNO.84 平成29年12月5日 税理士 冨岡弘文
「先に生まれただけの僕」というテレビドラマを見ています。
経営不振の私立高校に親会社から若いビジネスマンが校長として送り込まれて、悪戦苦闘する姿をアイドル俳優が演じています。
校長の訓話のシーンなど話し方が上手で感心したりもしますが、私自身も先生と呼ばれ、経営者でもあるという立場から共感する点も多いです。
「先に生まれた」から「先生」ならば、若輩者には年長者にアドバイスをする資質がありません。
私はアドバイザーとは年齢とともに語る中身が変わるべきだと考えます。
すなわち、40代では知識を語り、50代では経験を語る。
そして60歳以降は人生を語れるようになりたいものです。
私のこれまでの会計人としての日々で、30代が何となくモヤモヤしていたのは、若さが売りの20代からアドバイザーたる40代の間の、中途半端な時期だったからかもしれません。
事務所に所属する税理士には、「要件だけを語る税理士ではだめだ、自分自身の実感を構築しなさい」と伝えています。
自分が経験したこともなく、実感も持てないくせに、さも分かったような事を言うのはマニュアルを読むのと変わりがないと思うからです。
世間には知識や才覚で特殊なスキームを提案するアドバイザーが居りますが、その人自身がそれを実行しているケースは皆無に近い。
そして、あとのことは顧問に聞けと言います。
我々も常に知識を積み上げていますが、積極的に提案すべきと実感を得るまでに至ることはまれです。
実際、ここ数日に新聞に発表されている税制改革の記事には「さもありなん」と胸をなでおろすものもあります。
私共は町のお医者さんと同じで、日頃のお付き合いこそ重要です。
特殊なスキームはそれに特化したコンサルタントを紹介するのがベストであり、そのための人脈は備えております。
一方で、30代で親の介護、40過ぎで事業承継と両親の相続を経験したこともあり、税理士の知識と経験を地域の方々に伝えることは国家資格者の使命と思い立ちました。
年齢が50を過ぎた頃から各種のセミナー講師を積極的に行って、先日数えたら累計200回という事でした。