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「量子コンピューター」 押さえておきたいIT用語

量子コンピューター

量子コンピューターとは、「量子力学」と呼ばれる物理学の理論を応用した次世代の計算機のこと。
従来のコンピューターで約1万年かかる問題を3分程度で解けるなど圧倒的な情報処理能力を持っているため、投資判断のシミュレーションや新素材・薬の開発などで高い性能を発揮すると期待を集めている。
米ボストン・コンサルティング・グループによれば、2040年までに最大8500億ドル(約110兆円)の経済的価値を生む見込みだ。

実用化に向けた研究は米中が主導している。
米国では、21年に開発拠点を新設したアマゾン・ウェブ・サービスや、29年までに量子コンピューターの完成形を作るとしているグーグル、日本に実機をもつIBMなどのIT大手が開発を進めている。
また近年は中国が急速に技術力を高めており、中国科学技術大学などが最先端の研究を行うようになっている。

日本では理化学研究所が量子コンピューターの実験用国産初号機を今年度中に整備する計画だ。日立製作所や富士通、NTTなども開発に注力する方針を掲げている。

膨大な経済効果をもたらすとされる量子コンピューターだが、社会実装にはリスクもある。
たとえば従来のコンピューターでは突破が困難だったインターネットセキュリティでも、量子コンピューターを用いられれば瞬時に攻略されてしまうおそれがある。

 

この記事は「税理士新聞」から許可を頂き転載しています。

相模原市の税理士 冨岡弘文税理士事務所

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