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「BaaS」押さえておきたいIT用語

BaaS

BaaSとはBanking as a Serviceの略語で、為替や預金、融資など金融機関が提供しているサービスを金融機関以外の事業者が自社サービスの一部に組み込んで利用できるようにする仕組みを指す。
具体例としては、スマートフォンを通じて送金や決済が行える「PayPay」や、通販サイトで購入した商品を受け取ってからインターネットを通じて後払いできる通販サイトZOZOTOWNの「ツケ払い機能」、店頭での支払いを複数人で分割可能なLINE Payの「割り勘機能」など、金融機関の窓口を介さなくても事業者のアプリ上で金融サービスを受けられる仕組みなどが挙げられる。

BaaSの活用により、様々な事業者でキャッシュレスや後払いなどの決済の仕組みが導入しやすくなる。
例えばこれまで紙の口座振替依頼書により徴収していた会費や月謝をキャッシュレス決済によりペーパーレスで受け取れるようになる。
また、分割払いや後払いといった金融サービスを自社のシステム上で提供可能になる。

金融機関にとっては、システム提供先となる事業者のユーザーに口座開設を促せるというメリットがある。
利用者はウェブサイトやアプリ上で金融サービスが受けられるため、金融機関で引き落とすなどの手間が省ける。

BaaSの導入は、2018年の改正銀行法施行で金融機関によるシステム公開や外部事業者とのデータ連携が促されたことをきっかけに広がった。

※この記事は「税理士新聞」の許可を頂き転載しています。

税理士 冨岡弘文

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