冨岡会計ブログ(セミナー情報・メディア掲載・税務コラム)

「SWIFT」 気になるニュースのキーワード

SWIFT

SWIFTは、銀行間の国際的な金融取引を仲介する決済ネットワークの運営団体だ。
「国際銀行間通信協会」と訳される。
1973年に設立され、現在は日本を含む200以上の国・地域の1万1000超の金融機関を繋いでいる。1日あたり約4200万件、約5兆ドル(約575兆円)に上る決済を仲介している。

SWIFTに匹敵する国際的な決済サービスは今のところ存在しない。
国境を越えた財・サービスの貿易決済や直接投資、資金調達、個人の資金移動など、あらゆる国際金融に欠かせない金融インフラとなっている。

SWIFTから排除されると実質的に国際送金が不可能になるため、近年は国際的な経済制裁の手段として用いられるようになっている。
2012年には核開発計画を巡って国際的に非難を浴びていたイランがSWIFTから除外された結果、同国は主要財源である石油輸出収入の約半分を失った。

2月27日にはウクライナ侵攻を続けるロシアをSWIFTから排除することが決まった。
国際送金が不可能になるリスクなどを見越してすでに同国から撤退する外資企業が相次ぎ、ロシア通貨・ルーブルの暴落を招いている。

なお、天然ガスをはじめとしたエネルギー資源をロシアからの輸入に頼っている国が多数あるため、制裁発動後もロシアの金融機関の一部はSWIFTから除外されずに取引可能となる見込みだ。

 

この記事は「税理士新聞」より許可を頂いて転載しています

税理士 冨岡弘文

関連記事