個人事業者の自家消費における消費税の取り扱い

消費税は、原則として、課税資産の譲渡等に際して実際に受け取った対価の額が課税標準になります。

しかし、個人事業者であれば、自らが販売する商品や事業に用いている資産を家庭で使用したり消費した場合（自家消費を行った場合）、課税資産等の譲渡の対価の額の受領はありませんが、その時点で、原則として、時価により譲渡したものとみなされ、消費税の課税の対象となります。

但し、棚卸資産を自家消費した場合は、その棚卸資産の仕入価額以上の金額、かつ、通常他に販売する価額のおおむね50％に相当する金額以上の金額を対価の額として確定申告したときはその取扱いが認められます。

 

税理士　冨岡弘文